人生

もし今日があなたに会える最後の日だとしたら?のどに餅を詰まらせた息子から学んだ大切なこと

2021年1月12日

アイキャッチ画像(父と息子)

先日、息子がのどにお餅を詰まらせました。

幸運にも大事には至らなかったのですが、今回の経験で得た大切なことを共有したいと思います。

それは

「もし今日があなたに会える最後の日だとしたら、あなたにどのように接するだろうか?」

という問い。これがこの記事の結論です。

そんなことを思ってだれかの顔を見ることって、残念なことになかなかないんですよね。

いつ終わるかわからないボクの命。大切な人の命。

そんな心持ちで日々を過ごすのは死を想像するので

ちょっと嫌な気もしますが、美しいことにつながっている気もするのです。

事の顛末

今、3歳の息子と妻、そして90歳のひぃおばあちゃんと一緒に暮らしている。

先日、年始ということで、ひぃおばあちゃんがお汁粉をつくってくれた。

お昼前、ひぃおばあちゃんは外出の用があるみたいでお汁粉をボクたちに渡して出かけた。

早速、いただくことにした。

息子はあずきが好きで、「美味しいね」と嬉しそうに頬張った。

息子が食べ始めたので、ボクはトースターでお餅を焼き始めた。

実家から送ってくれた田舎のお餅。香ばしい香りがたまらない。

いい具合に焼けたのでお椀に入れて、お汁粉を注ぎ、いつも食事をしているソファに座った。

ボクも息子と一緒に頬張る。本当に美味しい。

お餅と一緒に食べる。格別だ。

お餅を美味しそうに食べるボクをジッと見る息子。

お餅が食べたいらしい。聞いてみるとうなずく。

これまで妻が息子にお餅を与えていたのは知っていたので

細かくして食べさせることにした。大人のスプーンの半分くらいに。

これが良くなかった。3歳の息子には大きすぎた。

間もなく息子はむせ始めた。咳は止まらない。

のどに餅が詰まっているのか?注意深く見る。

状況は悪くなっていく。明らかに普段の咳とは違い、苦しみ始めた。

そう思った瞬間、ボクは餅を吐き出させるための行動を起こした。

知識はほとんどなかった。まずは背中を叩いた。事態は変わらない。

どんどん苦しさが増していく様子の息子。

あたふたするボクと妻。あたふたしている暇はないと判断、

のどに指を突っ込み、手で掻き出そうとした。

後で調べて知ったのだが、のどに何かを詰まらせ、口の中に異物が確認できない時は

指を突っ込むのは危険。

口内に異物を認めないときには注意が必要で、指を突っ込むことによりかえって異物を押し込む危険性があります。

日本気管食堂科学会 http://www.kishoku.gr.jp/public/disease02.html

とにかく慌てているもんだから、口の中を確認することもなく指を突っ込んだ。

幸いにもそれで餅がのどを通ったようで、泣き叫んではいたが

通常の呼吸に戻り、事なきを得た。指でのどの奥をグリグリやったもんだから

のどが痛いと母親の腕の中で泣き続け、しばらくすると極度の緊張状態から解放されたのか

眠りについた。ちょうど正午頃。いつもは寝ない時間帯。

のどに餅を詰まらせた息子から学んだ大切なこと

結論は最初にお伝えしたとおり、

「もし今日があなたに会える最後の日だとしたら、あなたにどのように接するだろうか?」

ということです。

あたふたしている時は思考する暇すらなくて、とにかく何か対策を講じるのみ。

落ち着いた後に、ようやく考えることができました。

「もしかしたらあの時が息子と今生のお別れだったかもしれない」

そう思うとゾッとします。あぁ、なんて軽率なことをしたんだ、ボクは…

死んでも死にきれないとはまさにこのこと。

本当に生きててくれて良かった。

過保護にするのは性に合わないと思っていたのですが、油断大敵。

子どもの命を守るのは親の勤めだと気を引き締めました。

同時に思ったのです。

「なんで普段から、人の命を大切にするということが意識できないのだろう」

息子が遊んでとまとわりついてくれば、

「今、忙しいから母ちゃんと遊んでもらって」と平気で言う。

もし今日が息子と会える最後の日だとしたら…

そんな風には言わないですよね。

けど、極端な話かもしれませんし、普段からそんな心持ちで過ごしてたら

生活していけないよと思われるかもしれません。

確かにそうかもしれません。事実、締め切りに追われ、忙しい日々を過ごしていると

そう言いたくなります。けど、心のどこかに

「もし今日があなたに会える最後の日だとしたら、あなたにどのように接するだろうか?」

という問いを忘れずに持っておきたい。

どんなに忙しくても、ほんのわずかでもいいから

だれかの顔を見た時に、この問いを思い出せる人になりたい。

そんなことを思うきっかけを3歳の息子が与えてくれました。

ではまた。

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